2025/05/22

Taiwan Today

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中華民国、11月よりフィリピン人観光客の渡航査証を免除

2017/11/01
台北市政府は、1日から始まったフィリピン人観光客に対する査証免除の実施に備え、9月にはマニラでの旅行展に出展し話題を呼んだ。(台北市政府ニュースサイトより)
中華民国政府が掲げる「新南向政策」計画をさらに着実なものにするため、1日から台湾を訪れるフィリピン人観光客に対し、14日間の査証免除を実施する。「新南向政策」とは、中華民国(台湾)が東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアの18カ国との幅広い関係強化を目指す政策。
 
交通部観光局(日本の観光庁に相当)が10月31日に発表したニュースリリースによると、フィリピンは、新南向政策対象国の中で台湾から最も近い国で、ここ数年の経済成長率の平均は約6%。富裕層が集中するマニラの人口は1,200万人で、海外旅行ブームも起きていることから、観光局は近年、フィリピンを新興国市場として注目している。
 
観光局は今年初めに、国内外の旅行業者を対象に実施している台湾への観光旅行の奨励制度における奨励金の金額を引き上げ、アジアのクルーズ港と結成した「亜洲郵輪聯盟(Asia Cruise Cooperation, ACC=アジアクルーズ連盟)」を通じて、クルーズ客船を運航する会社がフィリピンから台湾を経由して第三地に向かう航路を開設するよう促したため、今年1月~8月までに台湾を訪れたフィリピン人旅客は延べ18万人を超え、前年同期から7割以上も増加した。
 
台湾を訪れるフィリピン人観光客は大半が若者で、街歩き、ショッピングを好む。その行動範囲は主に北部の都会部に集中している。フィリピン人観光客をほかの観光スポットにも呼び込もうと、交通部観光局は、9月に未来のトップモデルを発掘するための米人気テレビオーディション番組、「アメリカズ・ネクスト・トップ・モデル(America's Next Top Model)」で司会者を務める、フィリピン出身のハーフモデル、マギー・ウィルソン(Maggie Wilson)さんを起用した台湾の観光PRフィルムを制作した。
 
11月からのフィリピン人観光客に対する査証免除と共に、フィリピン人観光客を対象とする宣伝も強化し、年末のクリスマス休暇の観光客獲得を目指す。なお、査証免除措置実施後、台湾を訪れるフィリピン人観光客が2~3割増加することが見込まれる。

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